Microsoft、次世代AI PCことCopilot+ PCのシステム要件を策定。Copilot+ PCとは何なのか
Microsoftは、次世代AI PCこと『Copilot+ PC』のシステム要件を策定しました。
Copilot+ PC最小システム要件
Microsoftによると、Copilot+ PCは、Windows11の既存の最小システム要件を満たした上で、以下の最小システム要件も満たす必要があるとのこと。
▼次世代AI PC / Copilot+ PC最小システム要件
- Microsoftが承認した40TOPS以上の性能を有するNPUを搭載したプロセッサーまたはSoC
- 16GB DDR5 / LPDDR5メモリ
- 256GB以上のSSDまたはUFSストレージ
この要件を満たさなかった場合にどういったデメリットがあるのか、具体的なことは記されていませんが、Microsoftは「多くのシナリオにおいて、次世代エクスペリエンスを体験するためには(要件を満たした)新しいハードウェアを購入する必要があります」と述べており、システム要件を満たしていないと今後実装予定の特定のAI機能を使用できないといったようなことが想定されます。
そもそもCopilot+ PCとは何なのか
そもそも、Copilot+ PCとは何なのでしょうか。2024年5月21日(日本時間)のMicrosoftの発表によると、AI向けに設計された新しいカテゴリのWindows PCとされています。噛み砕いていうと、新しいAI機能とNPUを搭載したWindows PCと言ったところでしょうか。
新しいAI機能の一例を挙げると『Recall』と呼ばれるものがあります。以下の動画をご覧ください。
PC上で行った操作のタイムラインがスクリーンショットで保存され、直感的に過去のデータ(アプリケーション、Webサイト、ドキュメントなどあらゆるもの)にアクセスできるようになるほか、覚えているキーワードを入力すればそれを検索することができます。(過去にはコードネーム『AI Explorer』と呼ばれていました)
Copilot+ PCでは、こういった新しいAI機能を使用できるとされています。
では、Copilot+ PCのシステム要件を満たさないPCでは新しいAI機能を使用することはできないのでしょうか。今のところ、その辺についてMicrosoftからはっきりとした発言はありません。
しかし、前記のとおり、Microsoftは「多くのシナリオにおいて、次世代エクスペリエンスを体験するためには(要件を満たした)新しいハードウェアを購入する必要があります」と述べており、わざわざシステム要件を策定していることから、特定のAI機能はCopilot+ PC (NPUでの処理)だけに限定される可能性が高そうです。
「新しいAI機能なんていらない!」という人であれば無視しても良さそうですが、問題はサードパーティ。メジャーなサードパーティアプリにNPU専用の強力な機能が実装されてくれば、NPU搭載PC、つまりCopilot+ PCへの買い替えを迫られることになるかもしれません。