Acer、水冷なのに空冷より冷えないGeForce RTX 4090を作ってしまう。「熱い」「遅い」「うるさい」という最悪の3拍子が揃ったPredator Orion X
Acerは、水冷にも関わらず空冷より冷えないGeForce RTX 4090を作ってしまいました。
Acerは『Predator Orion X』という完成品PCを販売しており、そのグラボには水冷タイプのGeForce RTX 4090が採用されています。そのグラボがこちら。
Acer GeForce RTX 4090 Predator Orion X
一般的な水冷タイプのグラボは、GPUクーラーとラジエーターが別々になっていますが、Acerのグラボは斬新なことにGPUクーラー・ポンプ・ラジエーターが一体型となっており、非常にスッキリとしたユニークな構造をしています。
しかし、この構造がよくなかったのか、その冷却性能は惨憺たるものでした。海外メディアのKitGuruにより測定されたストレステストの結果がこちら。ストレステストはMetro Exodus Enhanced Editionを30分実行しています。
Acer GeForce RTX 4090 Predator Orion X (RTX 4090 POX)は、GPU温度が75.8℃、VRAM温度が96℃。一方、空冷のGeForce RTX 4090 Founders EditionはGPU温度が70.2℃、VRAM温度が84℃です。
Acer GeForce RTX 4090 Predator Orion Xは、水冷にも関わらず、空冷のFounders EditionよりもGPU温度が5.6℃、VRAM温度が12℃も高い結果となりました。
温度が高いだけでなく、GPUの平均動作クロックも2644MHzと、Founder Editionより39MHz低く、ほかのどのグラボよりも低クロックとなりました。
さらにそれだけではありません。騒音値もAcer GeForce RTX 4090 Predator Orion Xは44dbと、ほかのどのグラボよりもうるさい値を示しました。
Acer GeForce RTX 4090 Predator Orion Xは、水冷なのに空冷よりも「熱い」「遅い」「うるさい」という最悪の3拍子が揃ったとんでもないグラボです。いったいどうしてこんなことになってしまったのでしょうか。
テストを行ったKitGuruは「一言で言えばこのグラボは非常に低性能だ」と、直球な感想を述べています。