【Windows11】 WindowsUpdate 2023年12月 不具合情報 - プレビューリリース KB5032288 エクスプローラーが勝手に前面に表示される不具合をやっと修正 [Update 2]

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2023年12月5日にWindowsUpdateに配信されたWindows11 バージョン22H2 / 23H2用更新プログラムKB5032288の不具合情報です。

月例の翌々週以降に公開・配信される更新プログラムは『プレビューリリース』と呼ばれており、新たなセキュリティアップデートを含んでおらず、不具合の修正や機能改善のみの更新プログラムとなっています。特に問題がなければ次の月例に同梱されます。

『プレビューリリース』は文字通りに早期公開のプレビュー版なため、すぐにでも適用したい不具合の修正がない場合や、人柱になりたくない場合はスルーを推奨いたします。不具合の修正内容の詳細については各更新プログラムのリンク先よりご確認くださいませ。

以下、2023年12月5日に公開された更新プログラムの不具合およびその回避策・解決策になります。

更新履歴 [記事初公開日: 2023/12/5]
① Wi-Fiに接続できない不具合(ユーザー報告)を加筆。 [2023/12/19]
② Wi-Fiに接続できない不具合を既知の不具合に移動。 [2023/12/20] [New]

Windows11 22H2 / 23H2用プレビューリリース: KB5032288

基本情報

KB5032288はWindows11 バージョン22H2 / 23H2用のプレビューリリースと呼ばれる累積更新プログラムです。この更新プログラムを適用することで、機能の改善や不具合の修正などが施されます。ただし、あくまでもプレビュー版であることには注意が必要です。

この更新プログラムに新たな脆弱性の修正は含まれておらず、インストールしなくてもセキュリティ上の問題はありません。

▼機能改善や修正された不具合・更新プログラムのハイライト

  • ファイルエクスプローラーが予期せず前面に表示される・ポップアップする不具合を修正。この不具合は2023年1月頃には確認されていましたが、やっと修正されました
  • 日本語で文字入力をする際に、カーソルが勝手にどこかへ移動する不具合を修正
  • PCにサインインできないことがあった不具合を修正
  • Windowsのインストール時に『ナレーター』アプリが起動しない・応答しない不具合を修正
  • マルチモニター環境において、複数のモニター(サブモニターなど)でCopilot in Windows (以下、Copilot)が使用できるようになりました。この機能はまずは一部のユーザーに展開されます。その後、数か月かけて広範囲に展開されます
  • [ALT] + [TAB]キーでCopilotを選択できるようになりました。この機能はまずは一部のユーザーに展開されます。その後、数か月かけて広範囲に展開されます
  • 今後数週間のうちにWindowsスポットライトがデフォルトの背景として設定される場合があります
  • ローカルアカウントを使用していると、Copilotの使用回数は10回に制限されます。それ以降もCopilotを使用したい場合は認証済みアカウントにサインインする必要があります。認証済みアカウントとは、MicrosoftアカウントやAzure Active Directory (Microsoft Entra ID)を指します
  • 『設定』のホームにあるMicrosoftアカウントのアカウント関連の通知の展開を開始します
  • タスクバーからCopilotを開く速度が向上
  • Copilotを開いていると、タスクバーのCopilotアイコンがアクティブとして表示されない不具合を修正
  • 特定の状況下で左矢印キーを押すとIEモードが応答しなくなる不具合を修正
  • IEモードのタブを複数開いていると、IEモードが応答しなくなる不具合を修正
  • 『動的ライティング』機能による消費電力を削減
  • 特定の状況でマウスカーソルの移動が遅くなる不具合を修正
  • ウィジェットの通知バッジに影響する不具合を修正。タスクバーの位置が正しくありませんでした
  • ファイルエクスプローラーにおいて、[SHIFT] + [F10]キーを押してもコンテキストメニューが開かない不具合を修正
  • ファイルエクスプローラーの左ペインのオプションが正常に表示されない不具合を修正
  • Microsoft Storeからダウンロードしたアプリが応答しなくなり、更新されなくなる不具合を修正
  • デスクトップやファイルエクスプローラーでコンテキストメニューを開いたときのパフォーマンスが向上しました
  • ファイルエクスプローラーで『.rar』ファイルの中身が空っぽであるかのように表示される不具合を修正
  • オランダのタイムゾーンをアップデート
  • 信頼済みサイトゾーンのログインポリシーに影響する不具合を修正。この不具合により、Mobile device management (MDM)を使用して管理できませんでした
  • IEモードにおいて、モーダルダイアログが開いているとWebページが正常に動作しなくなる不具合を修正
  • アプリがWebView2Standalone XAMLを使用すると、カーソルが消えたりする不具合を修正
  • Remote direct memory access (RDMA)のパフォーマンスカウンターに影響する不具合を修正。このカウンターはVM上のネットワークデータを正常に返しませんでした
  • 32bitのGDIベースのアプリケーションの応答が停止する場合がある不具合を修正
  • Microsoft OneNoteに影響する不具合を修正。ペンで右クリックして開くと失敗する場合がありました
  • Advanced Audio Coding (AAC)デコーターに影響する不具合を修正。一部のWebサイトで正常に動作しませんでした
  • PresentAt機能を使用するハードウェアに影響する不具合を修正。ビデオをフルスクリーンで再生すると、消費電力が増加していました
  • デバイスの暗号化をオフにすると応答しなくなる不具合を修正
  • この更新プログラムによりMicrosoft Defender for Endpoint (MDE)のConditional Access (CA)シナリオが有効になります
  • 既存のリモートデスクトップセッションに再接続できなくなる不具合を修正
  • Windows LAPSに影響する不具合を修正。この不具合によりPasswordExpirationProtectionEnabledポリシーが設定を有効にできませんでした
  • Windowsサンドボックスのファイルエクスプローラーが応答しなくなることがある不具合を修正
  • Remote Desktop Web認証に影響する不具合を修正。この不具合により、クラウドエンドポイントに接続できなくなることがありました
  • 一部環境で音声認識パッケージがダウンロードされない不具合を修正

不具合情報

KB5032288には以下の既知の不具合があります。

既知の不具合

現在、Microsoftは本不具合の修正に取り組んでおり、この不具合を修正したインストールメディアの公開を予定しています。

不具合概要回避策

Mobile Device Management (MDM)アプリの BitLocker 構成サービスプロバイダー(CSP)ノードで『FixedDrivesEncryptionType』または『SystemDrivesEncryptionType』ポリシー設定を使用すると、一部環境において『Require Device Encryption』設定に65000エラーが誤って表示されることがあります。

このエラーは表示上のエラーで、実際には影響はありません。この不具合はMicrosoft Intuneで発生します。また、サードパーティ製MDMでも影響を受ける可能性があります。

この不具合は、以下のOSに影響します。

  • Client: Windows11 23H2 / 22H2 / 21H2、Windows10 22H2 / 21H2、Windows10 Enterprise LTSC 2019
  • Server: なし

Microsoft Intuneでこの不具合を緩和するには、『Enforce drive encryption type on operating system drives』または『Enforce drive encryption on fixed drives』ポリシーを未構成に設定してください。

Microsoftは不具合の解決に取り組んでおり、今後のアップデートで修正を予定しています。

マルチモニター環境において、Copilot in Windows (プレビュー)を使用すると、アイコンの位置が移動したりズレる場合があります。

Microsoftによると、この不具合が発生する恐れのある環境ではCopilot in Windowsを使用できない(有効にならない)場合があるとのこと。

すでにCopilotが有効になっている環境での具体的な回避策は案内されていません。

Microsoftは不具合の解決に取り組んでおり、今後のアップデートで修正を予定しています。

COLRv1カラーフォントフォーマットが正常にレンダリングされません。

Microsoftから回避策は案内されていません。

Microsoftは不具合の解決に取り組んでおり、今後のアップデートで修正を予定しています。

※KB5032288の修正された不具合に「Windowsのインストール時に『ナレーター』アプリが起動しない・応答しない不具合を修正」という記載があります。以下の不具合のことだと思われるのですが、既知の不具合として載っています。もしかしたらMicrosoftの消し忘れかもしれません。Microsoftが既知の不具合から以下の記述を消した際は、当記事からも削除いたします。

インストールメディア(ISO)を使用してWindows11 バージョン23H2のインストール時に『ナレーター』アプリが起動しない・応答しない場合があります。

この不具合はインストールメディアからWindows11 23H2をインストールするとき(インストールプロセスの実行中)にのみ発生します。Windows Update経由でWindows11 23H2をインストールする場合には発生しません。

Microsoftによると、Windows11 23H2のインストールが完了すると、再び『ナレーター』が正常に動作するようになるはずとのことです。

詳細は以下の記事参照。
『ナレーター』アプリが動作しない不具合。Windows11 23H2のインストール時に発生

現在、Microsoftは本不具合の修正に取り組んでおり、この不具合を修正したインストールメディアの公開を予定しています。

[New]

2023年12月5日のKB5032288以降の更新プログラムをインストールすると、一部環境においてWi-Fiに接続できなくなる場合があります。

この不具合は802.1x認証を使用して企業や教育機関、公共のWi-Fiネットワークに接続しようとした際に発生する場合があります。(ホームネットワークでは発生しません)

詳細は以下の記事参照。
Microsoft、Wi-Fiに接続できない不具合を修正。Windows11にKIRを展開

この不具合はKnown Issue Rollback (KIR / 更新プログラムをアンインストールしなくても問題の部分だけを自動的にロールバックする機能)を使用して修正されます。一般的なPC環境や、企業や組織に管理されていないPC環境の場合、放っておいても最大で24時間以内に自動的に修正されます。PCを再起動すると、早く修正される場合があります。

企業や組織等で管理されているPCでは、以下の特別なグループポリシーをインストールして設定することで解決できます。

インストールするとグループポリシーに『コンピューターの構成』 → 『管理用テンプレート』に『KB5032288 231029_032011 Known Issue Rollback』という項目が追加されます。詳細は『グループ ポリシーを使用して既知の問題ロールバックを展開する方法』(日本語ページは機械翻訳で意味不明な箇所あり。英語ページはこちら)をご覧ください。