AI業界がゲーム用グラボを買い漁る。マイニングブーム時のような値上がりが懸念される

中国の一部地域では、データセンター向けのNVIDIA H800 GPUが1台あたり7万ドルを超えた。米国でもデータセンター向けGPUの需要は高く、1年先まですべて予約済みと言われている。そして、コンシューマー向けのグラフィックスカードまでもが、AI業界により買い漁られている。

AIに特化した企業が、コンシューマー向けグラフィックスカードを買い漁っている確かな証拠がここにある。以下のツイートは、commaというAI自動運転関連の会社を経営している企業家、George Hotz氏の自慢話だ。

Hotz氏はAMDのゲーミングGPUを大量に購入しており、写真には『XFX MERC 310 Radeon RX 7900 XTX』とはっきり写っている。Hotz氏の「7.3PFLOPS分」という発言からざっくり計算するとおよそ60台、6万ドル分だ。

Hotz氏は「EFLOPSはさらに増える予定です」と語っている。1EFLOPS (エクサフロップス) ＝ 1000PFLOPS (ペタフロップス)だ。仮に7.38EFLOPSを目標にしているなら、x1000で6万台、6,000万ドルだ。2EFLOPSなら2,000万ドルだ。

AI業界のGPU需要は高まっている。問題は、その需要がゲーム用グラボにどこまで波及するかだ。PCゲーマーたちは、かつてグラボの供給を壊滅させたマイニングブームの再来を心配するだろう。またあのときように、ゲーム用グラボが奪われる運命にあるのだろうか。