ASUS製AM5マザーでSoC電圧がいまだに1.3Vを超えるとの報告。修正BIOSを適用しているにも関わらず

マザーボード

ASUS製AM5マザー、SoC電圧がいまだに1.3Vを超える

ASUSのAM5マザーボード用BIOSがSoC電圧の問題を修正しきれておらず、いまだに1.3Vを超えるという話題が出ています。

Ryzen 7000X3Dシリーズが焦げて破損する問題を受け、ASUSはこの問題の原因とされるSoC電圧の過負荷が起こらないようにするため、最大1.3Vに抑えるよう修正したBIOSを公開しました。

しかし、RedditユーザーのMV5444氏は以下のように述べています。

『ASUS TUF GAMING X670E-PLUS WIFI』用BIOS 1413でSoC電圧が最大1.5Vを記録しました。このBIOSは電圧の問題を修正していないようです。

ASUS TUF GAMING X670E-PLUS WIFI用BIOS 1413でSoC電圧が最大1.5V

BIOS 1413はSoC電圧を1.3Vに抑えるはずですが、『STAR WARS ジェダイ:サバイバー』のプレイ中に、SoC電圧が1.5Vになりました。

CPU: Ryzen 7 7800X3D
メモリ: EXPOオフ、DDR5-6000メモリをDDR5-4800で使用、AUTO設定

[Source: Reddit

MV5444氏によると、SoC電圧を1.3Vに制限したとされるBIOS 1413を使用しているにも関わらず、最大SoC電圧が1.5Vを記録したとのこと。

BIOS 1413の説明文にはSoC電圧を最大1.3V制限したと記されている
BIOS 1413の説明文にはSoC電圧を最大1.3V制限したと記されている

同様の報告はほかにも出ています。YouTubeチャンネルのGamersNexusの検証によると、『ASUS ROG CROSSHAIR X670E HERO』にSoC電圧を1.3Vに制限したとされるBIOS 1410を適用した場合、EXPOを使用してPrime95を回すと、最大1.337 ~ 1.34Vにまで上がるとのこと。

ASUSだけが1.337 ~ 1.34Vまで上がる
ASUSだけが1.337 ~ 1.34Vまで上がる

ASRockやGigabyte、MSIなどのマザーボードはEXPOを有効にしてPrime 95を回しても1.25V以下に留まっていますが、ASUSだけは1.3Vを超えています。

MV5444氏が使用している『ASUS TUF GAMING X670E-PLUS WIFI』用BIOS 1413は2023年4月27日に公開されたもので、最新のものは2023年5月4日付けの1601となっており、もしかしたら最新版でちゃんと1.3Vに留まるように修正されているかもしれません。

しかし、GamersNexusがテストした『ASUS ROG CROSSHAIR X670E HERO』用BIOS 1410は2023年5月2日付けの、現時点で最新のものとなっています。

なんにせよ、ASUS製マザーボードをお使いの方は、BIOSアップデートだけで安心せず、まだしばらくはハードウェアモニタリングアプリなどを使用してSoC電圧の推移をモニタリングするとともに、新たなBIOSアップデートがないか適宜確認した方が良いかもしれません。