【Windows11】 WindowsUpdate 2023年6月 不具合情報 - セキュリティ更新プログラム KB5027231 / KB5027223 [Update 6]

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2023年6月14日にWindowsUpdateに配信されたWindows11用セキュリティ更新プログラムKB5027231 (22H2) / KB5027223 (21H2)の不具合情報です。

『悪意のソフトウェア削除ツール』『.NET Framework』などの更新プログラムやWindows Server固有の不具合は割愛しています。以下、2023年6月14日に公開されたセキュリティ更新プログラムの不具合およびその回避策・解決策になります。

更新履歴 [記事初公開日: 2023/6/14]
① 22H2にChromeが起動しない不具合(ユーザー報告)を加筆。 [2023/6/15]
② 22H2および21H2にOfficeが起動しない不具合(ユーザー報告)を加筆。 [2023/6/15]
③ 22H2のChromeが起動しない不具合がMalwarebytes側で修正された旨を加筆。 [2023/6/16]
④ 22H2にWatchGuard Endpoint SecurityやCisco Secure EndpointでもChromeが起動しない不具合(ユーザー報告)を加筆。 [2023/6/17]
⑤ 22H2および21H2にエクスプローラーのCPU使用率が下がらない既知の不具合を加筆。 [2023/6/23]
⑥ 22H2および21H2にOfficeが起動しない不具合(ユーザー報告)が修正された旨を加筆。 [2023/6/26] [New]

Windows11 22H2用セキュリティ更新プログラム: KB5027231

基本情報

KB5027231はWindows11 バージョン22H2用のセキュリティアップデートを含む累積更新プログラムです。この更新プログラムを適用することで脆弱性が修正されます。

▼更新プログラムのハイライト・修正された脆弱性や不具合

  • Windowsの脆弱性を修正
  • ファイルの保存やファイルコピーの際にエラーが発生したり、断続的に失敗する不具合を修正
  • サポートされていないレジストリを使用することで発生する互換性の不具合を修正
  • Windows Kernelに影響する脆弱性(CVE-2023-32019)を修正。ただし、修正はデフォルトでは有効になっておらず、有効にするにはレジストリを設定する必要があります。詳細は『KB5028407: How to manage the vulnerability associated with CVE-2023-32019』(英語)のページをご覧ください(日本語での詳細はこちらの記事にまとめました)
  • KB5027231には、2023年5月25日に配信されたプレビューリリースKB5026446の内容が含まれています

備考

Microsoftが公開しているKB5027231のページに書かれている既知の不具合の内容は一部間違っています。『プロビジョニングパッケージを使用した場合OOBEが完了しない不具合』があると記されていますが、この不具合は2022年11月30日に公開されたKB5020044にて修正されました。

そのうち掲載内容を修正するだろうと思っていましたが、今回は一向に修正されないため、一応記しておきます。以下の『既知の不具合』は、KB5027231のページの誤った古い内容ではなく、最新情報に基づいた内容になります。

不具合情報

KB5027223には以下の不具合があります。

既知の不具合
不具合概要回避策

2023年5月10日以降にWindowsUpdateに配信された更新プログラムをインストールすると、エクスプローラー(explorer.exe)のCPU使用率が下がらなくなる場合があります。

この不具合が発生する手順は以下。

  1. 共有ファイルまたは共有フォルダを右クリックして『プロパティ』を開き、『セキュリティ』 → 『詳細設定』 → 『有効なアクセス』 → 『有効なアクセス許可の表示』を選択
  2. 「Computing effective access....」(有効なアクセスを計算しています)というメッセージが表示されますが、結果は表示されません
  3. 以降、エクスプローラーがCPUを使用し続ける場合があります。開いたウィンドウを閉じてもCPU使用率は下がりません
詳細は以下の記事参照。
エクスプローラーのCPU使用率が上がったまま下がらない不具合。Windows11およびWindows Server 2022にて発生。対処方法あり

この不具合が発生した場合、CPU使用率を下げるには以下のいずれかを行うようMicrosoftは案内しています。

  • PCを再起動する
  • 影響を受けているユーザーのサインアウトを行う (ロックさせるだけでは不十分です。必ずサインアウトをしてください)

現在、Microsoftは不具合の解決に取り組んでおり、2023年6月下旬には修正を予定しています。

ユーザー報告
不具合概要回避策

アンチウイルスソフトのMalwarebytes Premium使用環境にKB5027231をインストールすると、Google Chromeが起動しなくなる場合があります。

この不具合は、Malwarebytes Premiumの機能『Exploit Protection』に起因しており、この機能がオン(有効)になっているとGoogle Chromeが起動しません。

詳細は以下の記事参照。
KB5027231インストール後にChromeが起動しない不具合。Malwarebytesに起因。対処方法あり

Malwarebyteは、2023年6月16日にこの不具合を修正したアップデートをリリースしました。Malwarebytes Premiumの自動更新(デフォルトでは1時間毎)によりアップデートが適用されてこの不具合が修正されます。

すぐにでもアップデートを入手した場合は、Malwarebytes Premiumの画面右上の歯車アイコン(設定) → 『General』 → 『About』 → 『Check for updates』から手動でアップデートができます。

詳細は以下の記事参照。
Malwarebytes、Chromeが起動しない不具合を修正。Windows11 22H2でKB5027231インストール後に発生していた不具合

KB5027231をインストールすると、アンチウイルスソフトのWatchGuard Endpoint SecurityやCisco Secure Endpointを使用している環境でGoogle Chromeブラウザが起動しなくなる場合があります。

詳細は以下の記事参照。
KB5027231でChromeが起動しない不具合、WatchGuard Endpoint SecurityやCisco Secure Endpoint使用環境でも発生。対処方法あり

一時的な対処方法として、Google Chromeを既定のブラウザにしてください。これでGoogle Chromeが起動するようになります。

そのほかの方法は左記の記事をご覧ください。

2023年6月14日にWindowsUpdateに配信されたセキュリティ更新プログラムをインストールすると、一部環境でWordやExcelなどのMicrosoft OfficeアプリやAdobe Acrobatが起動しなくなる場合があります。

この不具合は、32ビット版アプリで発生が確認されています。この不具合が発生すると、イベントビューアには『0xc0000005』のエラーコードが記録されている場合があります。

詳細は以下の記事参照。
WordやExcelなどMicrosoft Officeが起動しない不具合。2023年6月のWindowsUpdateに起因。KB5027215、KB5027231、KB5027223インストール後に発生する恐れ。対処方法あり

[New]

この不具合はTrellix Endpoint Securityのバージョン35.31.25未満を使用するアンチウイルスソフトやセキュリティソフトをインストールしている環境で発生します。Trellix Endpoint Securityのバージョン35.31.25以降でこの不具合は修正されたため、アンチウイルスソフトやセキュリティソフトをアップデートすることで修正されます。

もし、その他のアンチウイルスソフトやTrellix Endpoint Security Agentをインストールしてこの不具合が発生した場合は、アンチウイルスソフトのメーカー側に問い合わせるようMicrosoftは案内しています。

詳細は以下の記事参照。
WordやExcelなどのOfficeや32ビットアプリが起動しない不具合が修正。2023年6月14日のWindowsUpdate後に発生していた不具合。一部のアンチウイルスソフトに起因

Windows11 21H2用セキュリティ更新プログラム: KB5027223

基本情報

KB5027223はWindows11 バージョン21H2用のセキュリティアップデートを含む累積更新プログラムです。この更新プログラムを適用することで脆弱性が修正されます。

▼更新プログラムのハイライト・修正された脆弱性や不具合

  • Windowsの脆弱性を修正
  • ファイルの保存やファイルコピーの際にエラーが発生したり、断続的に失敗する不具合を修正
  • サポートされていないレジストリを使用することで発生する互換性の不具合を修正
  • Windows Kernelに影響する脆弱性(CVE-2023-32019)を修正。ただし、修正はデフォルトでは有効になっておらず、有効にするにはレジストリを設定する必要があります。詳細は『KB5028407: How to manage the vulnerability associated with CVE-2023-32019』(英語)のページをご覧ください(日本語での詳細はこちらの記事にまとめました)
  • KB5027223には、2023年5月24日に配信されたプレビューリリースKB5026436の内容が含まれています

不具合情報

KB5027223には以下の既知の不具合があります。

既知の不具合
不具合概要回避策

2023年3月29日公開のプレビューリリースKB5023774以降をインストールすると、ExplorerPatcherやStartAllBackなどのサードパーティ製のUIカスタマイズアプリを使用している環境において、Windowsが起動しなくなる恐れがあります。

ExplorerPatcherとStartAllBackは修正されたバージョンがリリースされています。これら2つのアプリは最新バージョンへとアップデートすることでこの不具合は発生しません。

そのほかのサードパーティ製のUIカスタマイズアプリを使用していて、この不具合やその他の問題が発生した場合は、使用しているアプリの開発元にお問い合わせください。

Microsoftは、この不具合をアプリ側で解決したとして2023年4月21日(現地時間)付けで『解決済み』としています。しかし、まだKB5027223のページに掲載されているため、注意喚起もかねて一応、当サイトでも掲載しています。(Microsoftの消し忘れということも考えられます。そのときは当サイトからも削除いたします)

新しい日本語IMEを使用していると、アプリケーションにおいて、ローマ字/カナ入力モードが自動的に切り替わらない場合があります。

開発者向け情報: アプリケーションが『ImmSetConversionStatus』関数、またはVK_KANAキーエミュレーションを使用している場合、この不具合の影響を受けます。

詳細は以下の記事参照。
新しいIMEにまた不具合。入力モードが自動で切り替わらない。対処方法あり

以下のいずれかの対処方法をご検討ください。

< 対処方法A >
手動で入力モードを変更する。

< 対処方法B >
以前のバージョンのIMEを使用する。『設定』 → 『設定の検索』に「日本語 IME の設定」と入力して『日本語 IME の設定』を開く → 『全般』 → 一番下の『以前のバージョンの Microsoft IME を使う』をオンに変更することでこの不具合を回避できます。

『以前のバージョンの Microsoft IME を使う』をオンに変更

2023年5月10日以降にWindowsUpdateに配信された更新プログラムをインストールすると、エクスプローラー(explorer.exe)のCPU使用率が下がらなくなる場合があります。

この不具合が発生する手順は以下。

  1. 共有ファイルまたは共有フォルダを右クリックして『プロパティ』を開き、『セキュリティ』 → 『詳細設定』 → 『有効なアクセス』 → 『有効なアクセス許可の表示』を選択
  2. 「Computing effective access....」(有効なアクセスを計算しています)というメッセージが表示されますが、結果は表示されません
  3. 以降、エクスプローラーがCPUを使用し続ける場合があります。開いたウィンドウを閉じてもCPU使用率は下がりません
詳細は以下の記事参照。
エクスプローラーのCPU使用率が上がったまま下がらない不具合。Windows11およびWindows Server 2022にて発生。対処方法あり

この不具合が発生した場合、CPU使用率を下げるには以下のいずれかを行うようMicrosoftは案内しています。

  • PCを再起動する
  • 影響を受けているユーザーのサインアウトを行う (ロックさせるだけでは不十分です。必ずサインアウトをしてください)

現在、Microsoftは不具合の解決に取り組んでおり、2023年6月下旬には修正を予定しています。

ユーザー報告
不具合概要回避策

2023年6月14日にWindowsUpdateに配信されたセキュリティ更新プログラムをインストールすると、一部環境でWordやExcelなどのMicrosoft OfficeアプリやAdobe Acrobatが起動しなくなる場合があります。

この不具合は、32ビット版アプリで発生が確認されています。この不具合が発生すると、イベントビューアには『0xc0000005』のエラーコードが記録されている場合があります。

詳細は以下の記事参照。
WordやExcelなどMicrosoft Officeが起動しない不具合。2023年6月のWindowsUpdateに起因。KB5027215、KB5027231、KB5027223インストール後に発生する恐れ。対処方法あり

[New]

この不具合はTrellix Endpoint Securityのバージョン35.31.25未満を使用するアンチウイルスソフトやセキュリティソフトをインストールしている環境で発生します。Trellix Endpoint Securityのバージョン35.31.25以降でこの不具合は修正されたため、アンチウイルスソフトやセキュリティソフトをアップデートすることで修正されます。

もし、その他のアンチウイルスソフトやTrellix Endpoint Security Agentをインストールしてこの不具合が発生した場合は、アンチウイルスソフトのメーカー側に問い合わせるようMicrosoftは案内しています。

詳細は以下の記事参照。
WordやExcelなどのOfficeや32ビットアプリが起動しない不具合が修正。2023年6月14日のWindowsUpdate後に発生していた不具合。一部のアンチウイルスソフトに起因