ASUS、AM5マザーボードページから古いBIOSを削除。何かしらの重大な問題ありか
ASUS製マザーボード環境でAMD Ryzen 7 7800X3DやRyzen 9 7950X3Dなどの3D V-Cacheモデルが焦げて破損するという報告が何件か出ていますが、ASUSは最近になってAM5マザーボードページから古いBIOSを削除したことが判明しました。
一例を挙げると、『ROG CROSSHAIR X670E EXTREME』のBIOSページは、
ASUS ROG CROSSHAIR X670E EXTREME - BIOSページ
2023年4月21日付けと2023年3月20日付けで公開されたAGESA ComboAM5PI 1.0.0.6 BIOSを残し、1.0.0.6未満のBIOSはすべて削除されています。同様に、『ROG STRIX B650E-F GAMING WIFI』や『ROG STRIX B650E-E GAMING WIFI』、『PRIME X670E-PRO WIFI』など、そのほかのAM5マザーボードページでも1.0.0.6未満のBIOSはすべて削除されています。なぜ削除されたのか、理由は記されていません。
公開中のBIOSにはTPM 2.0のセキュリティアップデートが含まれており、セキュリティのために古いBIOSを使用されないよう削除したのかとも思いましたが、そういうわけではなさそうです。AM4 / X570マザーボードの『ROG CROSSHAIR VIII EXTREME』の1101 BIOSにはCPUの脆弱性を修正するセキュリティアップデートが含まれていますが、こちらはそれ以前の、脆弱性が未修正のBIOSも引き続き公開されています。
つまり、古いBIOSの削除にTPM 2.0のセキュリティアップデートは関係なく、それ以外の理由で削除する必要があったと考えられます。削除までするということは、古いBIOSには何かしらの重大な問題があったものと思われます。
タイミング的に、Ryzen 7000X3DシリーズCPUが破損するのは古いBIOSに起因しているのではないかと疑われますが、実際のところは定かではありません。古いBIOSを削除した理由はなんなのか、古いBIOSを使用しているとどういうリスクがあるのか、ユーザーを安心させるためにもASUSからの詳細な発表が望まれます。