Microsoft、KB5021233の不具合を認める。0xc000021aブルースクリーンによりPCが起動しなくなる。対処方法を公開 [Update 1]

WindowsUpdate

ブルースクリーンエラー(BSoD)

Microsoftは、Windows10用セキュリティ更新プログラムKB5021233のインストール後に、一部環境で0xc000021aのブルースクリーンエラー(BSoD)が表示されてPCが起動しなくなる不具合が発生していることを発表しました。

この不具合はKB5021233公開当初からユーザーにより報告されていましたが、公開から4日経ってMicrosoftは不具合を認めました。また、その対処方法を公開しました。

更新履歴
① 記事を改訂。BSoDが発生する環境では「共有違反です」というエラーは表示されないため、その旨を削除。OSがCドライブでなかった場合の対処方法を加筆。 [2022/12/29] [New]

不具合概要

2022年12月14日にWindows10 バージョン22H2 / 22H1 / 21H2に配信されたセキュリティ更新プログラムKB5021233をインストールすると、一部環境において0xc000021aのブルースクリーンエラー(BSoD)が表示されてPCが起動しなくなる場合があります。

この不具合は、『c:/windows/system32』と『c:/windows/system32/drivers』にあるファイル『hidparse.sys』のバージョンが一致しないことに起因しています。(WindowsがCドライブにインストールされていると仮定)

対処方法

この不具合が発生した場合、Microsoftは以下の手順を実行するよう述べています。『※』印の灰色は筆者による注釈です。

▼KB5021233インストール後のブルースクリーン修正手順

  1. Windows回復環境(Windows RE)に入ってください。Windows回復環境に自動的に入らない・入り方がわからない場合は、こちらのページをご覧ください。
  2. Windows回復環境画面で『トラブルシューティング』ボタンを選択します。
    『トラブルシューティング』を選択
  3. 『start recovery, troubleshooting, and diagnostic tools』ボタンを選択します。(※筆者環境ではそれらしきボタンはなし。不明のためボタン名は原文ママ)
  4. 『詳細オプション』ボタンを選択します。(※このボタンはWindows回復環境に入る方法によって表示されない場合があります)
  5. 『コマンド プロンプト』ボタンを選択します。場合によってはPCが再起動することがあります。
    『コマンド プロンプト』を選択
  6. PCが再起動した場合、再起動後にコマンドプロンプトのウィンドウが表示されます。コマンドプロンプトが表示される前に、パスワードの入力画面が表示されてサインインが必要な場合があります。
  7. 以下のコマンドを入力してエンターを押してください。(CドライブにWindowsがインストールされている例)
    xcopy C:\windows\system32\drivers\hidparse.sys C:\windows\system32\hidparse.sys

    (※コマンド入力後に「上書きしますか」と表示されたら『y』と入力)

  8. コマンドが完了したら『exit』と入力してエンターを押してください。
  9. 以下の画面が表示されたら『続行』ボタンを選択します。
    『続行』を選択
  10. これでWindowsが正常に起動するはずです。

注意: Windows\System32フォルダから『hidparse.sys』を削除したり、上記以外の回避策はおすすめしません。

なお、Windows回復環境上では、OSのインストールドライブ名が異なる場合があります。そのため、『xcopy C:\windows~』とした場合、上手く行かない場合があります。そういうときは、コマンドプロンプトで以下のコマンドを実行してOSのインストールドライブを調べてください。

  1. 『d:』と入力してエンター
  2. 『dir』と入力してエンター

上記手順を実行すると、Dドライブに移動して、Dドライブにあるファイル・フォルダ一覧を表示させることができます。そのドライブにあるファイル・フォルダからOSドライブかどうかを判断してください。Dドライブでなかった場合は、1の手順を『e:』『f:』『g:』……と続けてお試しください。仮に、OSドライブがEドライブだった場合は、

xcopy E:\windows\system32\drivers\hidparse.sys E:\windows\system32\hidparse.sys

という風に、『C』を『E』へと変えてください。