KB5012170インストール後にPCが起動しない不具合。ブルースクリーンエラー(BSoD)が発生する場合も [Update 1: Microsoftが不具合を認める。予防策を加筆]
2022年8月10日にWindowsUpdateに配信された更新プログラムKB5012170をインストールした一部環境において、PCが起動しなくなる不具合が発生しています。
更新履歴 ① Microsoftが不具合を認め情報を公開しました。それに伴い『予防策・回避策』の項目を加筆。 [2022/8/22] [New] |
不具合概要・対処方法
BitLockerが有効な一部環境において、KB5012170をインストールしてPCを再起動すると、PCが正常に起動せず、『BitLocker回復』と大きく書かれた以下のような画面が表示される場合があります。
KB5012170インストール後、BitLocker回復が表示される場合がある
この画面は、KB5012170をインストールして1回目または2回目の再起動後に表示される場合があります。もし、この画面が表示された場合、BitLocker回復キーを入力してください。すると正常に起動するようになります。
備考: 2回以上再起動しても上記画面が表示されない場合、お使いの環境でこの不具合は発生しません。 |
BitLocker回復キーがわからない場合は、別PCやスマホ等からMicrosoftアカウント(登録している場合)にログインしてください。Microsoftアカウントに保存されたBitLocker回復キーを参照することができます。
その他のBitLocker回復キーの見つけ方はMicrosoftのページ(注: 日本語ページは機械翻訳で意味不明な箇所あり。英語ページはこちら)をご覧ください。
この不具合は、以下のOS環境で発生する場合があります。
- クライアント:
Windows11 バージョン21H2 (MicrosoftはWindows11のみとしていますが、Windows10でも発生したとの報告が出ています) - サーバー:
なし (上記報告に伴い、Server系列でも発生する恐れがあります)
このほか、BIOS/UEFIの設定がRAIDになっている環境において、ブルースクリーンエラー(BSoD)が発生する場合があります。この不具合は、BIOS/UEFIの設定がRAIDからAHCIへと変更されてしまうことで発生します。この不具合が発生した場合、BIOS/UEFIの設定をRAIDへと戻してください。この不具合は、DELL製ノートPC『Latitude』シリーズでの発生が報告されています。
予防策・回避策 [New]
BitLockerを有効にしている環境で、以下の条件に当てはまる場合、この不具合の発生を予防できます。
- KB5012170をまだインストールしていない
- KB5012170をインストールしてからまだ再起動していない
- KB5012170をインストールしてからまだ1回しか再起動していない
上記条件のいずれかを満たしている場合は、以下の手順に従ってBitLockerを一時停止することで不具合を回避できます。
1. 『スタートボタン』 → 『コマンド プロンプト』を右クリックして『管理者として実行』
2. 以下のコマンドを入力してエンター。
Manage-bde -protectors -disable %systemdrive% -rebootcount 2 |
3. KB5012170をまだインストールしていない場合は、このタイミングでインストールしてください。
4. PCを2回再起動。
5. 2回目の再起動後には自動的にBitLockerが有効になります。手動でBitLockerを有効にするとともに、有効になっているか確認したい場合は以下のコマンドを実行してください。
Manage-bde -protectors -Enable %systemdrive% |