AMD、fTPM起因のスタッター問題を修正することを発表
かねてより、一部のAMD Ryzen CPU環境でfTPM (Firmware TPM)を有効にしてWindows11またはWindows10を使用すると、ランダムにカクつく・スタッターが発生するとの不具合報告が出ていましたが、AMDはこの不具合を認め、BIOSアップデートで修正することを発表しました。以下、AMDの発表になります。
Windows10およびWindows11でfTPMを有効にすると断続的にスタッターが発生する現象について ▼不具合概要 一部のAMD Ryzenシステム構成において、fTPMを有効にしていると、システムの応答が一時停止する場合があります。 ▼アップデートと回避策 この不具合に該当するPCは、BIOSのアップデートが必要です。不具合を修正したBIOSは、2022年5月上旬頃から各マザーボードメーカーから公開されるものと予想されますが、正確な公開スケジュールは各マザーボードメーカーによって異なります。この不具合はAGESA 1.2.0.7 (AGESA 1207)およびそれ以降のバージョンで修正されます。 当面の回避策として、fTPMの代わりにハードウェアTPM (dTPM)を使用することで、この不具合を回避できます。なお、fTPMからdTPMに切り替える場合、切り替える前にTPMでバックアップされた暗号化システム(BitLockerドライブなど)を無効にしたり、重要なシステムデータをバックアップしてください。新しいTPMデバイスへの所有権移行の詳細については、Microsoftのページをご覧ください。 [Source: AMD] |
なお、TPMに依存するアプリケーション・ソフトウェアを使用していない場合は、fTPMを無効にするという手段でも一時的に不具合を回避できます。Windows11ではTPM 2.0が必須要件とされていますが、OSをインストールしてしまえばあとからTPM 2.0 (fTPM)を無効にしてもWindows11を使用できます。
ただし、VALORANTといった一部のゲームは、TPM 2.0が有効になっていないWindows11上では動作しない設計になっているため、プレイされている方は要注意です。そのため、Windows11においては、fTPMを無効化すると何かしらの悪影響が出る恐れがあることはご留意ください。