【Windows11】 WindowsUpdate 2022年6月 不具合情報 - セキュリティ更新プログラム KB5014697 [Update 5]
2022年6月15日にWindowsUpdateに配信されたWindows11用セキュリティ更新プログラムKB5014697の不具合情報です。
『悪意のソフトウェア削除ツール』『.NET Framework』などの更新プログラムの不具合は割愛しています。以下、2022年6月15日に公開されたセキュリティ更新プログラムの不具合およびその回避策・解決策になります。
更新履歴 ① OpenVPN使用環境でブルースクリーンエラーが発生する不具合(ユーザー報告)を加筆。 [2022/6/17] ② モバイルホットスポットが正常に動作しなくなる不具合を加筆。 [2022/6/17] ③ AADやMicrosoft 365にサインインできない既知の不具合を加筆。 [2022/6/20] ④ AADやMicrosoft 365にサインインできない不具合がKB5016138で修正された旨を加筆。 [2022/6/21] ⑤ Microsoft EdgeのIEモードタブが応答しなくなる既知の不具合を加筆。 [2022/6/27] [New] |
Windows11 21H2用セキュリティ更新プログラム: KB5014697
基本情報
KB5014697はWindows11 バージョン21H2用のセキュリティアップデートを含む累積更新プログラムです。この更新プログラムを適用することで脆弱性が修正されます。
▼更新プログラムのハイライト・修正された脆弱性や不具合
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追加情報
Microsoftは、非対応環境にWindows11をインストールした場合、WindowsUpdateを受け取ることが保証されなくなると述べていますが、2022年6月15日時点では非対応環境にも更新プログラムが降ってきています。
不具合情報
KB5014697には以下の既知の不具合があります。
不具合概要 | 回避策 | ||
新しい日本語IMEを使用していると、アプリケーションにおいて、ローマ字/カナ入力モードが自動的に切り替わらない場合があります。 開発者向け情報: アプリケーションが『ImmSetConversionStatus』関数、またはVK_KANAキーエミュレーションを使用している場合、この不具合の影響を受けます。
| 以下のいずれかの対処方法をご検討ください。 < 対処方法A > < 対処方法B > | ||
2022年4月26日に公開されたプレビューリリースKB5012643以降をインストールすると、DiscordやRazer Synapse、ExpressVPNなど、さまざまなアプリが起動しなくなったり正常に動作しなくなる場合があります。 この不具合は、.NET Framework 3.5で作成されたアプリケーションが影響を受け、Windows Communication Foundation (WCF)やWindows Workflow (WWF)といった.NET Framework 3.5のコンポーネントを使用しているアプリ・プログラムで発生します。
| この不具合にお困りの場合は、以下の手順を実行することで直ります。 回避策: 『.NET Framework 3.5 (.NET 2.0 および 3.0を含む)』『Windows Communication Foundation HTTP アクティブ化』『Windows Communication Foundation 非HTTP アクティブ化』の計3つにチェックを入れて『OK』を押してください。(もし、最初からチェックが入っている場合は、一度、チェックを外して『OK』を押してください。そののち、再びチェックを入れて『OK』を押してください) 以下のウィンドウが表示されたら、『Windows Update でファイルを自動ダウンロードする』を選択してください。 自動的にダウンロードとインストール(変更を適用)が始まって、待っていればじきに完了します。これで不具合は発生しなくなり、起動・動作しなくなったアプリも正常に使えるようになります。 Microsoftは、不具合の解決に取り組んでおり、今後のアップデートにて修正を予定しています。 | ||
2022年5月25日に公開されたプレビューリリースKB5014019以降をインストールすると、トレンドマイクロ社製アンチウイルスソフト、ウイルスバスターシリーズや、Apex Oneシリーズ、Deep Securityなどが正常に動作しなくなる恐れがあります。 具体的には、ランサムウェア対策を担うUMH (User Mode Hooking)ドライバが停止する恐れがあります。
| この不具合は、トレンドマイクロ側の問題です。トレンドマイクロは、現在、修正に取り組んでいるとのことです。 トレンドマイクロは、高度なランサムウェア保護オプション機能を使用している場合は、修正が提供されるまで、KB5014019以降をアンインストールするとともに、WindowsUpdateの更新を一時停止することを推奨しています。しかし、2022年6月15日に配信されたKB5014697はセキュリティアップデートとなるため、インストールしないと脆弱性が未修正のままになることには注意が必要です。 トレンドマイクロ製品のランサムウェア保護オプション機能のためにWindowsUpdateを停止するか、Windowsの脆弱性を修正するためにトレンドマイクロ製品の機能を諦めるかといった選択肢となります。 可能であれば、後者、トレンドマイクロ製品の機能は諦めて、WindowsUpdateをインストールし、必要に応じてアンチウイルスソフトは別製品へと一時的にでも変更する方がセキュリティ上は健全です。 | ||
KB5014697をインストールした環境において、『モバイル ホットスポット』機能をオン(有効)にすると、ホスト側がインターネットに接続できなくなります。 ホストに接続するデバイス(スマホなり携帯ゲーム機なり)はこの影響を受けず、インターネットを使用できます。
| 『モバイル ホットスポット』機能をオフ(無効)にすることで、ホスト側でインターネットを使用できるようになります。 しかし、そうすると、『モバイル ホットスポット』が使用できず、ホストに接続するデバイスはインターネットが使えません。 ホスト側のPCも、ホストに接続するデバイスも、同時にインターネットを使用したい場合は、一時的な対処方法・回避策として、KB5014699をアンインストールすることで、この不具合は発生しなくなります。 アンインストール手順は左記の記事をご覧ください。 Microsoftは本不具合を調査しており、今後のリリースで修正を予定しています。 | ||
KB5014699をインストールした環境において、Azure Active Directory (AAD)およびMicrosoft 365のサービスにサインインできなくなる場合があります。 この不具合は、Armプロセッサーを使用するWindowsデバイスのみが影響を受けます。IntelやAMDのCPU環境は影響を受けません。
| この不具合は2022年6月20日(現地時間)付けで公開されたKB5016138をインストールすることで修正されます。 KB5016138は、Armプロセッサー環境にのみ、WindowsUpdateに降ってきます。(IntelやAMD CPU環境用の更新プログラムはありません)
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[New] 2022年5月25日公開のプレビューリリースKB5014019以降をインストールした環境において、Microsoft EdgeのIEモードタブが応答しなくなる場合があります。この不具合は、表示したサイトがモーダルダイアログボックスを使用していると発生する場合があります。
| この不具合は、Known Issue Rollback (KIR / 更新プログラムをアンインストールしなくても問題の部分だけをロールバックできる機能)を使用して修正されます。一般的なPC環境や、企業や組織に管理されていないPC環境の場合、放っておいても最大で24時間以内に自動的に修正されます。PCを再起動すると、早く修正される場合があります。 企業や組織等で管理されているPCでは、以下の特別なグループポリシーをインストールして設定することで解決できます。 詳細は『グループ ポリシーを使用して既知の問題ロールバックを展開する方法』(日本語ページは機械翻訳で意味不明な箇所あり。英語ページはこちら)をご覧ください。 |
不具合概要 | 回避策 | |
KB5014697をインストールすると、OpenVPN使用環境において、ブルースクリーンエラー(BSoD)が発生する場合があります。
| 一時的な対処方法として、KB5014697をアンインストールすることで、ブルースクリーンエラーが発生しなくなります。 アンインストール手順は左記の記事をご覧ください。 |