Zen 5 Ryzen Threadripper 9000シリーズ、発表・発売間近か。3D V-Cacheの搭載を示唆。ゲーム性能も改善されるか
AMD Zen 5アーキテクチャ世代のHEDT / ワークステーション向けCPU、Ryzen Threadripper 9000シリーズの発表・発売が間近に迫っている模様です。
と言いますのも、なんと、GigabyteのTRX50チップセットマザーボード『TRX50 AERO D』および『TRX50 AI TOP』のWebページにて、
次世代CPU SHP (Shimada Peak)をサポート
次世代CPUをサポートしたBIOSが公開されました。
説明欄には「Update AMD SHP-AGESA 1.0.0.0 for next gen. CPU support」と記されています。『SHP』はZen 5 Threadripperのコードネーム『Shimada Peak』の略称です。つまり、このBIOSで次世代CPUとなるZen 5 Threadripperこと、Ryzen Threadripper 9000シリーズがサポートされることになります。
さらに注目点がもう1つ。以下は『TRX50 AERO D』のBIOS / UEFIの画面なのですが、このマザーボードには、
3D V-Cacheの設定項目があります。
3D V-Cacheの設定は『Auto』(自動)、『Disable』(無効)、『1 stack』(1基)、『2 stack』(2基)、『4 stack』(4基)と、5つの設定が用意されています。
現行のRyzen Threadripper 7000シリーズは3D V-Cacheには対応していません。言い換えるなら、Ryzen Threadripper 9000シリーズでは最大4CCDに計4基の3D V-Cacheが搭載されることを強く示唆しています。
これまで、Threadripperシリーズのゲーム性能はあまり高くありませんでしたが、3D V-Cacheが搭載されるならゲーム性能の改善も期待されます。(もちろん、Threadripperシリーズはゲーム向けCPUではないため、Ryzen 7 9800X3DやRyzen 9 9950X3Dほどのゲーム性能になることはないでしょうが)
ちなみにですが、Ryzen Threadripper 9000シリーズに3D V-Cacheが搭載されるかもしれないという話は今回が初めてではありません。以前から、ASUSのWRX90チップセットマザーボード『Pro WS WRX90E-SAGE SE』のマニュアルにもこの項目が記されていました。
Ryzen Threadripper 9000シリーズも前世代と同様に、ハイエンドデスクトップ(HEDT)向けとなる『Ryzen Threadripper 9000シリーズ』(最大64C128T)と、ワークステーション向けとなる『Ryzen Threadripper PRO 9000 WXシリーズ』(最大96C192T)の2つの製品ラインでの展開が予想されます。
今回、Gigabyteが対応BIOSを公開したことから鑑みるに、早ければCOMPUTEX 2025あたりでAMDのアナウンスが見られるかもしれません。