【Windows11 23H2】 WindowsUpdate 2025年4月 不具合情報 - プレビューリリース KB5055629

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日本時間で2025年4月23日にWindowsUpdateに配信されたWindows11 バージョン23H2用更新プログラムKB5055629の不具合情報です。

月例の翌々週以降に公開・配信される更新プログラムは『プレビューリリース』と呼ばれており、新たなセキュリティアップデートを含んでおらず、不具合の修正や機能改善のみの更新プログラムとなっています。特に問題がなければ次の月例に同梱されます。

『プレビューリリース』は文字通りに早期公開のプレビュー版なため、すぐにでも適用したい不具合の修正がない場合や、人柱になりたくない場合はスルーを推奨いたします。

以下、2025年4月22日に公開された更新プログラムの不具合およびその回避策・解決策になります。

更新履歴
初版。

Windows11 23H2用プレビューリリース: KB5055629

基本情報

KB5055629はWindows11 バージョン23H2用のプレビューリリースと呼ばれる累積更新プログラムです。この更新プログラムを適用することで、機能の改善や不具合の修正などが施されます。ただし、あくまでもプレビュー版であることには注意が必要です。

この更新プログラムに新たな脆弱性の修正は含まれておらず、インストールしなくてもセキュリティ上の問題はありません。

▼機能改善や修正された不具合・更新プログラムのハイライト

◆段階的ロールアウト(※すぐには反映されません)

  • ファイルエクスプローラーに以下のアップデートを行いました
    • ファイルエクスプローラーのホーム画面に、Microsoft 365コンテンツへと簡単にアクセスできるピボットベースのキュレーションビュー(curated view)を実装
    • Zipファイルの解凍パフォーマンスを改善。特に、大量の小さなファイルが含まれているZipファイルに効果があります
  • ナレーターが読み上げた内容を記録し、すぐに参照できるようになりました
  • スタートメニューからデバイス間機能にアクセスすることで、Windows PCとモバイルデバイスをさらに活用できるようになりました。例えば、電話をかけたり、SMSメッセージを送信したり、写真にアクセスするなど、PCとモバイルデバイス間でコンテンツを共有したりできます
  • ウィジェットに以下のアップデートを行いました
    • Web開発者は既存のコンテンツを使ってウィジェットを作成し、それをウィジェット画面に追加できます。詳細は『Web widget providers』のページをご覧ください
    • EEA (欧州経済領域)でロック画面のウィジェットをサポート
  • デスクトップにピン留めされたアプリの表示ロジックを変更しました。パッケージ化されたアプリにアクセントカラーのバックプレートが表示されなくなりました
  • 共有シート(Share Sheet)で共有された画像のトリミングや回転などの編集ができるようになりました
  • スタートメニューに以下のアップデートを行いました
    • スタートメニューにピン留めされたアプリの一覧をタッチジェスチャーで表示できない不具合を修正
    • スタートメニューのアカウントマネージャーにある『サインアウト』および『その他のオプション』(三点リーダー『・・・』)ボタンが、文字サイズを大きくした場合に表示されないことがある不具合を修正
  • アラビア語およびヘブライ語環境において、[Windows] + [T]キーを押したあとに方向キーを押すと、間違った方向に移動する不具合を修正

◆通常ロールアウト(※こちらはすぐに反映されます)

  • アクセスベースの列挙(Access Based Enumeration)が有効になっているSMBファイル共有上にホストされているExcelファイルが、ネットワーク共有上にホストされた複数の他のファイルへのリンクが含まれている場合、ファイルを開くのに時間がかかる不具合を修正
  • Intel Core Ultra 200Vシリーズ環境において、USB xHCI controllerおよびUSBポート経由で接続されるすべてのデバイスに影響を与える不具合を修正
  • Xboxに関する以下のアップデートを行いました
    • 特定のファームウェアバージョンを搭載したXbox Elite Wireless Controllerに影響する不具合を修正。キーボードが正常に動作せず、デバイスマネージャーにエラーインジケーターが表示されることがありました
    • ゲームパッドコントローラードライバの認証中にドライバ検証ツール(Driver Verifier)が応答しなくなる不具合を修正
  • Windows Kernel Vulnerable Driver Blocklistファイル(DriverSiPolicy.p7b)を更新。この更新により、Bring Your Own Vulnerable Driver (BYOVD)攻撃の危険にさらされる恐れがあるドライバをリストに追加しました

不具合情報

KB5055629には以下の既知の不具合があります。

既知の不具合
不具合概要回避策

Citrix Session Recording Agent (SRA)バージョン2411をインストールしている環境において、日本時間で2025年1月15日に公開されたWindows11 23H2用更新プログラムKB5050021以降のインストールが完了しない場合があります。

Windows Updateの画面では正常にインストールされたように表示されますが、再起動時の適用画面でインストールに失敗してロールバックされます。

この不具合はCitrix Session Recording Agent (SRA)バージョン2411をインストールしている環境でのみ発生します。主に企業・組織に影響します。一般的なホームユーザーが影響を受ける可能性は低いものと考えられます。

Citrixはこの不具合に関するドキュメントを公開しています。ドキュメントにはこの不具合の回避策が記されています。

現在、Microsoftは、Citrixと協力してこの不具合の解決に取り組んでいるとのことです。