超悲報。GeForce RTX 5070 Ti、全メーカーNVIDIA希望小売価格モデルは1つも無し。アリバイ価格にすらなっていない。不当表示に該当するおそれ
2025年2月20日23時発売となったGeForce RTX 5070 Tiの国内販売価格リストが公開されました。それがこちら。
GeForce RTX 5070 Ti: ツクモでの販売価格
おわかりいただけたでしょうか。
GeForce RTX 5070 TiのNVIDIA希望小売価格(MSRP)は税込148,800円からとされています。しかし、その希望小売価格モデルは1つもありません。最安値でMSIのGeForce RTX 5070 Ti 16G VENTUS 3X OCが税込162,980円です。
上記はツクモ(TSUKUMO)での取り扱い製品ですが、他店の価格も似たような感じです。NVIDIA希望小売価格モデルを見つけることはできませんでした。俗に言う『アリバイ価格』にすらなっていません。(※アリバイ価格とは、初回時に一部メーカー製品をごく少量だけ希望小売価格で販売して安く見せかける行為。実際に希望小売価格(アリバイ価格)で購入できる人はほとんどいない)
こんな購入できない価格を記載することに何の意味があるのでしょうか? というかこれ「不当表示に該当するおそれのある表示」(同ページに公開されているPDFの第3項2参照)になりませんか? 抜粋すると消費者庁は以下のように書いています。
2 不当表示に該当するおそれのある表示 販売価格に関する次のような表示は、不当表示に該当するおそれがある。 ア 実際の販売価格より安い価格を販売価格として表示すること。 (事例) A不動産会社が、「分譲宅地 価格/1 平方メートル 100,000 円~120,000 円~特選地」と表示しているが、実際には、当該宅地の価格は1平方メートル当たり約148,000 円ないし約 185,000 円であるとき。 |
今回、希望小売価格モデルが1つも発売されなかったため、『アリバイ価格』にすらなっておらず、上記「不当表示に該当するおそれのある表示」に該当しませんか? だとすれば結構問題だと思うのですが。
DLSS 4 Multi Frame Generation (MFG)を使用したGeForce RTX 5070 Tiのゲーム性能は、GeForce RTX 4090を超える素晴らしいものでした。
MFGの使用前提で考えれば、GeForce RTX 4090より高fpsで安価、それでいて消費電力も低く、実売価格の16~17万円でも個人的には納得できます。
しかし、繰り返しになりますが、購入できない希望小売価格を表示することに何の意味があるのでしょうか? ただただ、NVIDIAという企業の印象を悪くするだけです。
GeForce RTX 5090のときもそうでしたが、希望小売価格モデルは1つも発売されませんでした。いい加減、その希望小売価格で売る気がないならこのような表示はやめるべきです。ちゃんと購入できる価格を表示するべきです。