Intel vs. AMD、ワークステーションPCの売れ行きに変化が。Puget Systems、2024年の受注比率を公開
プロフェッショナル向けPCシステムの販売を専門とする米Puget Systemsは、同社におけるIntel / AMD CPU搭載ワークステーションPCの2024年の受注比率を公開しました。
そのデータがこちら。と言いたいところですが、前もって説明を少々。データはシステム単位(1PC単位)ではなく、注文単位での受注比率(パーセンテージ)なります。その理由として、例えば1人の顧客から1度の注文で大量の特定システムが販売された場合、データが大きく歪むためとしています。
そういった歪みを含めるより、年間数千件もの注文に基づいた注文単位でカウントした方が有用だと判断されました。
また、データは『デスクトップワークステーション』と『ラックステーション』(ラックマウントタイプのワークステーション)のみとなり、サーバーやノートPCは含まれません。含まない理由として、サーバーやノートPCは通常のワークステーションとは異なるハードウェアを使用していることや、特定のターゲット・ワークフロー向けであることが多いためとしています。
なお、データはあくまでも米Puget Systemsでの販売実績におけるものであり、コンピューター業界全体を示したものではないことはご留意ください。
以上を踏まえた上での受注比率がこちら。
Intel vs. AMD ワークステーションPC
受注比率
上記データはクライアントCPU (Core / Ryzen)とワークステーション向けHEDT CPU (Xeon / Threadripper (PRO))の両方を含めたデータになります。
2024年第1四半期(1~3月)から第3四半期(7~9月)にかけて、Intelが優勢を保っていました。しかし、2024年第4四半期(10~12月)には逆転し、AMDの注文数が約55%、Intelの注文数が約45%となりました。
2025年もAMDがこの勢いを保てるのか、それともIntelに逆転の一手があるのか気になるところです。
上記データをCPU単位で見てみると以下。まずはクライアントCPU (Core / Ryzen)から。
Intel vs. AMD ワークステーションPC
クライアントCPU 受注比率
クライアントCPUは2024年を通してIntelが優勢を保ち続けています。しかし、Intel第13~14世代CPUが不安定になる不具合の影響からか、2024年第2四半期(4~6月)からIntelはシェアを落とし始めて、2024年第4四半期にはIntelが約60%、AMDが約40%になりました。
このまま行くと2025年のどこかでAMDがIntelを超えそうですが、はたしてどうなるでしょうか。
最後にワークステーション向けHEDT CPU (Xeon W / Threadripper (PRO))がこちら。
Intel vs. AMD ワークステーションPC
HEDT CPU 受注比率
Intelは2024年第1四半期から第4四半期まで、悪い意味で安定して10%程度に留まっています。Xeon Wシリーズはあまり人気がないようです。
その一方で、AMDは2024年の1年間を通してRyzen ThreadripperとRyen Threadripper PROがそれぞれ平均45%を維持し続けています。
HEDT CPUにおいては、Ryzen Threadripperシリーズのコア数の多さが大きな強みとなっているように見受けられます。